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加奈子は胸ぐらから手を離すと個室へと歩いていく。
「あの、
大丈夫ですか?」
店員に聞くとにこやかにうなずいてみせる。
「ええ。
もちろんです。
良いクリスマスプレゼントが見つかるといいですね」
店に入った時から一度も崩れない笑顔を向けてくる。
「兄さん。
何しているの」
加奈子に呼ばれる。
店員も奥へと向かうように手で促していた。
俺は後ろ髪を引かれる思いながら個室に向かう。
小さな部屋にはテーブルがあり、
向かい合わせに椅子が置いてあるだけのシンプルな部屋だった。
加奈子が椅子に座り俺はその横に立つ。
すぐに箱をいくつか持ったスーツ姿の男が部屋に入ってきた。
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