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「どうも店長の土井です。
今回は時計をご所望と言うことで、
どういった物がよろしいですか?」
俺は加奈子に耳打ちする。
「おい、
あんまり失礼なことはするなよ」
「何当たり前の事言っているのよ。
もう子供じゃないんだから大丈夫よ」
まったく大丈夫な気がしない。
心配する俺を余所に加奈子は土井と会話を進める。
「予算は十万ぐらいで、
仕事でも使えるようなデザインの物がいいですね」
「そうですか。
それではこちらなんかどうでしょう」
土井は豪勢は装飾がされた箱を一つ差し出して中を開ける。
シルバーのシンプルで整ったデザインの時計だった。
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