第1章

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 座席の背もたれに沈み込むように体重を預ける。 兄として弟とは仲良くなっておいた方がいいだろうと思いながら目を瞑ると移動の疲れがどっと押し寄せてきて眠りに落ちていった。 「兄さん。 起きて」  体の揺れる感覚で目を覚ますと加奈子が助手席のドアを開けて俺を揺さぶっていた。 「ああ。 寝ちゃってたか」  車から体を降ろして大きく伸びをする。 冷たい空気が肺に飛び込んできて身震いする。 大きなショッピングモールの駐車場だった。 かなり大きな施設のようで様々な店が入っているようだった。 確かにここなら大抵の物は揃いそうだなと思った。
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