第1章

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「何かプレゼントの当てはあるのか?」 「直人は腕時計持っていないから腕時計にしようかとおもってるんだ」 「悪くないんじゃないの」  クリスマスイブだけあって施設の中は人でごったがえしていた。 目的の店は決まっているらしく加奈子の足に迷いはない。 人混みを避けるように歩いていくとガラスケースに高級そうな時計が並んでいる店が見えてきた。 「あそこの店」  加奈子が指を指す。 「良い時計が見つかると良いな」 「……そうだね」  店に入ってガラスケースに並んでいる時計を物色しようケースに近づくと加奈子は時計には一瞥もくれずつかつかとカウンターに向かう。 にこやかに笑顔を浮かべている女性店員の胸ぐらを思い切り掴みあげる。
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