雨が降る

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雨が降る

ユウヤの話 来週末スケートに行ってみない?って誘ったらあっさり断られた。 「あ、その日は友達の結婚式なんです」 「へー、二次会でかわいい子と知り合えるといいね」 むっとするかなと思いながら、男友達同士ならなんてことのない返事をしたら反応がない。振り返ると斜め後ろから画面を見ていた星崎くんが、拗ねているのか怒っているのか分からない表情で僕をじっと見て、口を開いた。 「かわいい子がいても何も変わりませんよ」 僕の事を好きなこの人を恋人と呼ぶのを躊躇するのは、本当は自分に自信がないせいかもしれない。毎週のように会っては、ご飯を食べたりデートのようなものをしたり、まあそれなりの事をして過ごしたりもする癖に。 「ふうん、もう女の子とは付き合わないの?結婚は考えてないの?」 止めとけばいいのについ意地悪を言ってしまうのは星崎くんの反応がかわいいから。でも最近しっかり言い返すようになってきたよな。 「二次会で知り合った女の子と付き合う予定はないし、結婚を考えた事なんてありませんよ。名前を継げって言われてる訳でもないし」     
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