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「なあ学」
「いやだよ」
「本題はこれからだぞ?」
「もう僕も中学生なんだよ。親父銀行の救いようのない行く末を知ってしまったんだ。自分のお年玉は自分で管理するからね」
父さんの顔は、衝撃で、不器用な人が作ったハニワのようになっている。
「ガ~ン」
「今どきそんな大昔の漫画みたいな反応しないでよ」
「修の負けだよ。いい加減オトナになりなよ」
母さんも呆れている。
「まて、学も母さんも、俺は年末に残念を卒業したんだよ!生まれ変わった俺を見てくれ!」
「父さんがつれていってくれた遊園地には自転車がいっぱい走っていました。水族館には速いお船がたくさんあって楽しかったです」
僕は、作文を棒読みするふりをした。
母さんはふふんと鼻で笑う。
父さんはふにゃふにゃとコタツにうつぶせになった。
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