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あれから秋瀬紗綾は声を掛けても以前のように黙り込んで何処かへ行ってしまうのだった。漸く距離が縮んだと思っていた矢切奏、望月愛弓、光城光は愕然としていた。
「あーあ。折角仲良くなれたと思ったのに」
「ジュンちゃんが変なことするからやん」
「はぁー?変なことなんかしてねーだろ」
変なことと言うのは多分アレの事。アユ、ヒカリ、沙耶とでカナの行きつけのアニメショップ?に行った帰りのこと。偶々紗綾が通っていた(ハズの)金井女子の生徒と会ってしまったのだ。
金井女子は中学、高校、大学とエスカレーター式の女学園のハズだから紗綾が公立の北神にいるのは不思議だったんだ。まぁ、当初は北神の方が公立とは言え、偏差値はさして変わらなかったし、心変わりでもして北神にでも入学したのだろうと思っていた。
それもあるのかもしれないが、他に理由があるのではないかと昨日の紗綾の金井女子中時の同級生と出会った一件で考えることになる。
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