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「うん。夏休みの課題もさっさと終わらせて残りは父親の実家と母親の実家で過ごすってさ」
今この場にいない瑠璃は八月の二週目から三週目の半まで父親の実家で過ごし、それ以降は母方の実家で過ごすらしい。瑠璃曰く、片方の実家にだけ行くと角が立つとの事。
だから夏休みの宿題は七月に終わらせてしまい、それから帰省するまでの日にちを友人と過ごすという計画で夏休みを送っていた。
「うーわ。両方の親の実家に行けるなんてどれだけ時間余ってるの。私なんて部活、部活、部活だったのに、なんかこれでいいの?私の青春?」
さっきその部活の先輩が引退すると嘆いていたことは忘れてしまっているのだろうか?等とは言わないで胸にとどめておくことにする。
さて、こうして私と未来は夏休みの宿題を終わらせに掛かっているのだ。私はもう終わっているのだけれど未来が手伝ってくれと言ったのでこうして学校に来て宿題を終わらせているのであった。
「ねー。紗綾ー。ここのこれ全く分からないんだけど」
「え!?これ昨日やったじゃない?」
「そうだっけ?」
あははと笑いながら頭を掻く未来を見ると本当に終わるのかわからなくなってきた。
夏休みは終わり新学期を迎える。さて、宿題をたっぷりと残していた未来はと言うと……
「だー眠い。もう眠すぎる。今日練習休もうかな」
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