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「なるほど、二人にはそういう過去があったんだね」
後ろから何かを納得したような少年の声がした。それに対して
「違う!」「違う!!」
潤と私は一緒に声を揃えた。なるほどと言ったその声の主はさっきまでにこにこしているだけだった真っ白な彼、光城光だった。
「おー。でも息はピッタリだね」
流石に潤もこの真っ白で、華奢な体で女の子も嫉妬してしまうような美少年に拳骨はしないみたいで、やれやれと言うだけだった。
「昔仲が良かったのは本当よ。でも、恋愛の対象になることはないわ」
「あーあ。ジュンちゃんフラれてもうたな」
「安心しなさいジュン。私とアユは、アンタの良さ知ってるから」
「お前達なぁ。ハァ……もういいや……疲れる」
その言葉を聞いて二人はハイタッチをした。潤を下したのがそんなにも嬉しかったのだろうか?
でも、そう。彼がどれだけ素敵でも恋愛の対象になることは絶対にないの。
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