賭けの代償

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「え……、あぁ!? 何て!?」 椅子からひっくり返りそうになった。 「どういう意味だよ!?」 「……そういう意味です。ホントに気付いてなかったんですね」 「気付くって……」 「やっぱり……近くにい過ぎると……気付かないんですね」 小森のかすかな笑いが室内に静かに響いた。 「橋爪さんは、私が近くにいるってことにも……気付いてなかったですもんね」 小森が……。 いつから……? ずっと前から、いつも……気付けばいた気がした。 騒がしくて、鬱陶しくって…… でも、いないと探してしまうような…… そんな存在だ。 「ずっと……好きでした……」
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