賭けの代償

2/18
前へ
/18ページ
次へ
一度俺に戻した視線を再び二人に向けた。 「橋爪さん……大丈夫なんですか?」 俺の視線の先には微笑ましい二人の姿。 いつも通りに振舞っているのだろうが、今まで以上に強い信頼が二人の間に見える。 「こうやって見てても……意外に平気だな。あの二人に何が起きるのかこうやって見てるの面白そうだしな」 「それは……同感です」 小森は笑ったがいつもの豪快な笑顔じゃない。 「でも……そろそろ、違うものも見て欲しいですけどね」 小森はそれだけ言うと自分の席に戻ってしまった。 「違うものって……」 「おい、橋爪!」 俺が呼び止める前に眞辺さんに呼ばれ、俺は返事をしながら急いで彼のもとに駆け寄った。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1527人が本棚に入れています
本棚に追加