<final chapter 碧の終わり-emerald of the end->

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『ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい』 『でもね。碧。貴方に苦労かけてごめんね。苦しい思いをさせてごめんね。辛い宿命を背負わせてごめんね。愛した人といつまでも一緒にいさせられなくてごめんね。早くに死んでしまって、寂しい思いをさせたこんなお母さんでごめんね。』 『謝らないでよ。僕だって母さんを助けたかったのに……守りたかったのに……僕は母さんさえいれば何も……』 『うん。うん。わかってるよ。ごめんね。ごめんね。碧はこんなにも優しい子なのに、非道い事をさせてごめんね。復讐はダメだと言ったのに、そこまで想ってくれていたと喜ぶお母さんでごめんね。碧。こんな時に幸せを感じる悪いお母さんでごめんね』 『ううん。ううん。お母さん謝らないで?僕ね?お母さんさえいればもうなにもいらないよ?お母さん。お母さん。もう苦労しなくていいからね?僕もお母さんの側にずっといてあげる』 『ありがとう。碧。お母さんは碧が息子で本当に幸せよ?碧は?』 『僕もお母さんの息子で幸せ。これからは二人ずっと一緒だよ?』 『そうね。ねぇ?碧。貴方の話を聞かせてくれるかしら?』 『いいよ。あ!そうだ!!今日食べたいものある?何でも作ってあげるよ!!』 『フフっ。碧の作ってくれるものなら何でも嬉しいよ』 『じゃあ……またチーズの入ったハンバーグ作ってあげるね』 愛と憎しみ。 どちらか一つしか選べないのならば? どちらを選んでも誰かを裏切ることになり、 どちらを選んでも地獄へ堕ちるのであれば あなたはどちらの感情を選びますか
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