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蒼は手紙をくしゃくしゃにして涙を流していた。
「わからない。わからないよ。一体何が正しかったの?どうしてこんなに残酷な宿命を背負ってしまったの?」
「ちゃんと、最後までみた?」
「見たわよ!!!」
「そう。だったらミドリ最後になんて書いてあった?」
「こんなもの遺してごめんって。背負わせてしまってごめんって」
朱鷺は手紙を指差す。
「やっぱりちゃんと読んでないのね。あんたの握ってるそれ。アタシからは見えてるけど裏にまだ何か書いてるわよ」
朱鷺の言葉の通り、まだ続きがあった。
『 でもありがとうね。
ちょっとでも恋人でいてくれて。幸せだったよ。
宿命は変えられないけれど、蒼と恋人になれる運命は勝ち取れた。それは本当に幸せだったよ
じゃあね
僕の愛するアオちゃん。僕の愛する妹の蒼。もう一人の妹、亜衣と仲良くするんだよ?』
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