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交番に着いてみれば婦人警官とその中学生くらいの男の子が幼い子供達を抱っこしていた。案の定その子供達は朱鷺の弟と妹だった。
なんでも、探検をしていていたら、迷子になってしまったようだ。好奇心があるのは良いことだが、ありすぎるのも考えものである。
二人には知らない人に名前を教えたらダメだと教えていた。しかし、お巡りさんにまで教えないとは思わなかった。ともあれ誘拐されたわけではなくてホッとした。
婦人警官に朱鷺が礼と謝罪をする。すると婦人警官は隣にいた中学生くらいの男の子が連れてきてくれて、安心させるためにずっと側にいてくれたとのことだった。
漸くその中学生の男の子の顔を認識すれば
「翠川くん?」
転校生の『翠川碧』だった。
「あ!紅さん!紅さんの弟くんと妹ちゃんだったんだね」
それまで、特に彼に対して興味があったわけではない。寧ろいつも一人でいる変わった奴だと思った。一人にさせているのは自分達なのに。
ともあれ、これが切っ掛けで朱鷺と碧は接近した。
弟と妹は随分と碧になつき、碧の時間が合うときは遊んでもらったりしていた。
そして、ある時朱鷺の家に碧が遊びに行った時のことだった。弟と妹が昼寝をし、二人で宿題をしている時だった。
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