最後のプレゼント ~ クリスマスイブの夜に ~

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 青年は木の床に倒れ込んだ。  命の灯火(ともしび)がいっきょに弱まったような気がした。  もう何もしたくない。  このまま眠り込んでしまいたい・・・・・・。  どんどん意識が遠のいていく。  父と母が笑ってのぞき込む姿が浮かんできた。  初めて自転車に乗った自分の姿、  中学校野球部最後の夏季大会で必死に飛びついてキャッチしたボール、  十八歳の時に初めてデートした彼女、  いろいろな場面が浮かんでは消えていった。 「これが走馬燈というものなのだな・・・・・・」  それらも少しずつ色彩を失い、浮かばなくなってきた。
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