玉砕のそのあとで2

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また、先輩の顔が近づいて、唇が重なった。 しかも、今度は触れるだけじゃなく、ディープなやつだ。口の中にぬるりとした舌が入り込み、貪られる。 当然、初心者が対応できるはずもなく…唇同士が離れた時には、体の力が抜けて軟体生物のようになった私。 先輩のたくましい腕に完全に体を預けてしまう。 「俺はあんたが好き、あんたも俺が好き。だから付き合う。そんだけ。分かった?」 「へ…ふぇ…」 「分 か っ た?」 「わ、分かりましたぁ……」 「ん。」 すると先輩はにこりと笑った。 その爽やかさと言ったら、真夏の空に吹く一陣の海風のごとく清涼感に溢れていて、『まるでシー○リーズのCMみたいね!』と思ったが、私はそれ以上何も言えず、ただ赤面したブサイク顔を先輩にさらしていた。 かくして、今井梨乃・十七歳、念願の彼氏ができました。 それも二年弱片想いしていたカッコイイ先輩です。 そのことに自覚したのは、その日の夕方、携帯電話に先輩のアドレスと携帯電話が登録されているのに気がついた時で、近所の迷惑も顧みず絶叫してしまったのは今となってはいい思い出です。 END .
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