玉砕のそのあとで2

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「じゃ、じゃあ分かりました!ちゅーしてくれたら、本当だって信じます!」 これならどうだ!といった風に私は人差し指をぴんと立てた。 流石に冗談の告白相手に唇は許すまい。 ハグはできてもキッスはダメとかいう、あれだ。 我ながら名案を思いついたと、ふんと胸をそらす私。 しかし。 「分かった。」 「は?」 言うが早いか、先輩は、机二つ分は空いていたスペースを一瞬で詰め、私の腰に手をまわした。 そして、顔に影が降りてきたと思ったら、唇が重なっていた。 驚く間もない、一瞬の出来事だった。 唇を離した先輩は、ぺろ、と舌をなめた。 「意外と積極的なんだな、今井。」 「な……な、な……」 「なにしてるんですか!!?」 「ん?ちゅー。」 ちゅーとかクソ可愛いな、おい!ちょっとスマフォで録音するのでワンモアプリーズ! …ってそうじゃなくて!! 「ちょ、先輩!キスは一番好きな人とじゃないとしちゃいけないんですよ!?安売りしちゃダメ!もっと自分を大事にしないと!」 「…男子が女子に言う台詞だろ、それ。」 「シャーラップです!ああもう、どうしよう先輩!ごめんなさいっ」 「何が、どうしようなわけ?」 「だ、だって…これから輝かしい大学生活を送る(予定)の先輩の邪魔を……」 「何が邪魔なの。」 「だ、だだだから」 「うるさいからもう黙って。」 .
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