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第3章 夏祭り
季節が変わり春から夏になり
日差しが強く蝉が鳴き始めた。
周りを山に囲まれて盆地になっている
町はとても暑くて
美里は毎日死にそうになっていた。
リビングの椅子に座り
「本当に暑い!これだから盆地って嫌い!
海辺の町に生まれたかったなー
そしたら、海水浴も出来たし
美味しい魚も食べられたのに!
ねえ、今年は別荘に行けないの?
パパーいつもみたいに別荘いこうよ!
避暑地いきたいー!!」
暑さでイライラしながら
アイスを食べてると
テーブルを挟んで向かいに座っている
パパが申し訳なさそうに
「ごめんねミッちゃん。今、別荘の修繕してて
今年は行けないんだよね。
パパだって暑いのは同じだから
頑張って乗り切るしかないよ。
それに、近々毎年恒例の
夏祭りやるんだから元気だして。」
そう言って扇風機の首を美里の方に
向けたけどあまり効果はなかった。
百合花は山の上に住んでいるので
毎日涼しく快適に過ごしていた。
「下界は盆地たがら暑くて大変だろうな~
山の上に来るとかしてみればいいのにね。
蚊?っていう人の血を吸って
痒くなる虫もいないのに。
まぁ天気変わりやすいのは最悪だけど。」
そう呟きながら腰掛けにちょうどいい
岩に座って下界を眺めていた。
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