第3章 夏祭り

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百合花は玉を込めた銃を片手で軽々と持ち 狙いを定め引き金を引いた。 発砲音とともに景品が次々と雪崩のように 床へ落ちていく様子を 周りの人が驚きながら見ていた。 店のおじさんも百合花の腕前に 開いた口が塞がらなかった。 美里は指輪に狙いを定めるが とても難しく打っても掠れてしまうだけで 指輪を諦めようかと思ったけれど 大好きなゆりちゃんのためならと思って 最後の一発に気持ちを込めて狙いを定めて 打ったら・・・・・・ 指輪に当たって床に落ちたのだ。 「やったー!指輪とった!」 美里は喜んでガッツポーズをする。 その隣で百合花は 「ま、こんなもんだよねー 高級品が沢山貰えてよかった!」 ニコニコしながら 自分の結果に満足していた。 「いや~二人は凄いね! 本当に素晴らしいよ!おじさん感動した! ほら景品持って帰りな!」 涙を流しながら景品を渡してくれた おじさんにお礼を言って 2人は射的屋を後にした。 「ゆりちゃんすごいいっぱいとれて凄いね! 射的が得意だったなんて知らなかったよ」 「家におもちゃの銃があるから 暇潰しに木の実とか石を的にして 射的遊びをしてるんだよ。 てか、ミッちゃんは収穫あったの? 自分のことに集中しすぎてミッちゃんが 何取ったのか見てなかったよ。」 「なるほどね。だから上手なのか・・・・・ 私も景品とれたよ!ちなみに秘密。」 二人は話をしながら 屋台を見て周りヨーヨーを釣って おいしい食べ物を買って祭りを楽しんだ。 それから花火を見るために 会場から少し離れた小高い丘に移動した。
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