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第4章 お泊まり会
ある日、仕事が終わったあと美里が
百合花の家に泊まりに来ることになり
朝から念入りに部屋の掃除をして
ご飯を作って美里が来るのを待っていた。
すると、町まで迎えにいった
ドンチャンに乗って美里が家にやってきた。
百合花は玄関を開けて
「ミッちゃん!あたしの家にようこそ!
ご飯を用意したんだ、一緒に食べようよ。」
嬉しそうな笑顔で美里を出迎えた。
「おじゃまします
こちらこそお世話になります!
ゆりちゃんのご飯楽しみだなー」
と言って美里は家に上がった。
広いリビングの真ん中にあるテーブルには
百合花が作ったシチューの鍋や
ビフテキがおいてあった。
「ゆりちゃんがつくったの!?すごい!
シチュー以外にもビフテキまで・・・・。
しかも厚切りだわ・・・・・・・。
ビフテキなんて誕生日の時しか
食べられないのに。」
美里は口に手を当てて
テーブルにならんだ料理に驚いてる。
「うん!全部作ったよ!
あとこれ、ビフテキって言うんだ。
つい最近だけど、いつも獲った獲物を
家に持ってきて来れる
とーちゃんの猟師仲間から
「町で一番高いレストランに
牛を切って焼いたやつに醤油のたれ
をかけたやつがあって名前は忘れたけど
すごくおいしかった!」
って話してたのを聞いて
売れない牛さんを無駄にしないために
絞めた後に適当な厚さに切って
たれ作って焼いたら凄く美味しくてさ
牛鍋作るより楽だから結構好きなんだよね。
ほら、シチューさめないうちに食べて!」
百合花はシチューを皿によそって渡した
美里はわくわくしながら一口食べてみる。
「すっごくおいしい!
こんなにおいしいシチューは初めて食べた。」
「そりゃ、野菜とか肉は家で作った物を
使ってるからおいしいのは当たり前よ!
次きた時はカレーでも作ろうか?
それとも牛鍋がいい?」
「じゃあ全部食べたい!
ゆりちゃん料理が出来て羨ましいな
私、女なのに全然できないからさー」
「まぁ元々とーちゃんの手伝いしたり
生きるためだから頑張って覚えたんだよ。
あと、ビフテキってやつも食べて!
今日はたれがうまくできたんだー
お肉も今朝絞めたやつだから美味しいよ」
「それじゃあ、いただきます!」
美里は満面の笑みで
厚切りビフテキを食べ始める。
(朝から頑張ってシチューを
作ったかいがあったなー
それに、焼いた肉がビフテキとかっていう
よくわからない名前なのは謎だけど
ミッちゃんが凄く喜んでくれて良かった!)
百合花はシチューを食べながら
美里の食事姿を嬉しそうに眺めていた。
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