25人が本棚に入れています
本棚に追加
すると急に町長コンビが立ちあがり
「それじゃ、わしらはちょいと2人で話したいことがあるから、一度席を外しますね~
若い子たちだけでどうぞ。」
そう言ってニコニコしながら
部屋を出てしまい
美里は廉太郎の2人きりになってしまった。
(ふざけんな!くそジジイ!!
あとは二人だけでどうぞって展開だろうけど
急に出てくなよー!あんたの伜と話すこと
なんて一つもないんだけど!)
美里は怒りのピークを迎えていたが
爆発しないように我慢して押さえていた。
下を向いて怒りで震えている美里を見て
(ミッちゃん今にも泣きそうになってる・・・・
親に呼び出されて、急に家に帰ってきたら
こんな展開になりました!ってなったら
泣きたくなるよね・・・・。)
心配になった廉太郎が口を開いた
「ごめんね。急にお見合いになって・・・・。
びっくりさせちゃったよね・・・・・・。
この話、ミッちゃんには
秘密にして驚かせようって
父さんたちが話をしていたんだ。
それに、恥ずかしがらずに黙ってないで
僕がちゃんと父さんに
「ミッちゃんとお見合いしたい」って言ったら
絶対にこんなことにならなかった。
ミッちゃんのことずっと好きだったんだ。
でも、恥ずかしくて、勇気がでなかったけど
今なら言えそうだから、気持ちを伝えます!
ミッちゃんのことずっと前から好きでした!
一生大事にしたいし、結婚をして
幸せな家庭を築きたいと思っています!」
それを聞いた美里は
(廉太郎さんは本気だわ。
確かにとても優しいお兄さんだったけど
さすがに断らなきゃ!!)
と考えていると
「ミッちゃん!僕と結婚してください!」
頭を下げ大きな花束を渡した。
その様子をドアの隙間から覗いていた
町長コンビが「よく言った!」と小声で呟き
嬉しそうにガッツポーズをした。
「え・・・・!?」
美里は驚いて言葉を失う。
そして自分の意志とは裏腹に無意識に・・・・・
「はい喜んで。」
と口が動いてしまった。
全くその気はなかったのに。
最初のコメントを投稿しよう!