六条くんの盲執

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スカートから伸びるややむっちりとした太ももに、すらりとつづく膝の下。ニーハイソックスはそれはそれで良いけど、願わくば素足が見たいなあ。 でも朝シャンのとき脛に青アザを見つけてたもんね。隠したかったのも無理ないよね。 君はおっちょこちょいだから、知らないうちにあちこちよくぶつけちゃうんだ。 目的の神社の前で足を止めた君は、そわそわとボクの訪れを待つ。ふわふわの白いベレー帽がダサいと紙一重の危うい可愛いさだ。 元旦の、といっても訳あって待ち合わせは午後の一時だけれど、元旦の都内神社はどこも等しく人人人でごった返しているはずで。 ここ不自由が丘の熊野神社ももちろんそうだ。 すれ違いざまにおじさんに肩をぶつけられた君が、心細げに辺りを見まわす。 今だ。仔犬のような君を包み込むように、ボクは街路樹からガサリと飛び出した。 「え、ーーヒッ! ろろ六条くんなの!?」 うん? なんだか腰を抜かしてる。 膝も手首もあんなに震えて、ああこんなにも不安になるまでひとりにさせてしまったんだね、ごめんね、蛍光(ほたる)
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