第十楽章+寂しかったから

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さっきもそんな人が来たなあ …と、イライザはぼやきました 『………それって、どんな………?』 ヴィラがおそるおそるイライザへ言葉を投げます。 投げるというより、落とすような形でしたが そのことばを拾ったイライザはその姿を思い出すと 『ああ、前から見るとこうおかっぱだけど、後ろから見ると髪を束ねてる闇色の髪の スレンダーで可愛い良く喋るレディだったよ。 両手に荷物抱えて、うちでもドレス何着も買って豪遊かねえ。ありがたいよ』 『……そうか』 ふう、とため息を吐くヴィラ。 『……思い当たる人がいるのかね、ヴィラ?』 彼の言葉に何を思ったのでしょうか? 両手にドレスとフロックコートを抱えたリオウがその顔をのぞきこみました。
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