第十楽章+寂しかったから

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…とたあいないお話をしていれば、良い時間です。 『…じゃあ、やつがれ帰るよ。お父様もお母様も、身体には気を付けて。今年はウルクレア・オーリロル・ファニーは例年より多そうだからね。 ほら、行こうヴィラ。帰る道はこっちの方が近いから』 ヴィラの手を引き、開いた手で大きく別れの手をふるリオウ。 『もう少し早ければ食事でも…とおもったけど……。とにかく、リオウもヴィラくんも、あとテテさんも凍っちゃわないようにね~!!』 ヴィラも、リオウのおとうさん、おかあさんへいまいちど頭を下げると…帰りの道を目指し始めました。 『………リオウのお父様にお母様、とても優しそうだった……』 燃える空の色は"少し急いで帰らないと、家に着くころには凍えてしまいますよ"と告げています。
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