第十一楽章+ごあいさつ

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『………今日は挨拶して帰るだけだから、お昼には帰ることができるよ。そうしたら詳しく仕事の話をしながらまったりしよう』 言っているうちに、ぽつりとドアが佇んでいます。 『…こおりで出来ている…ゲート…なのか…?』 氷をけずりだしたかのようなつめたいとびら…そのドアから放たれる冷気は 確かに"588番―終点629番"と形をつくり、空へ逃げ…を、繰り返します。 『綺麗だろう』 リオウのえがおをみると、ヴィラのことばは正しいようです。 『終点の629番ゲートまで行くからね。さあ行こう』 そうして、氷でできた扉を引くと、そこが切り取られたように空間がドアと同じ形に切り取られています。 そして、さんにんはそのくらやみへ すいこまれるよう、すすみはじめました。
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