やらずに後悔するくらいなら

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たまたま同じサークルで。 確か、「名前が似てるね」と向こうから話しかけて来たのが初対面。 美樹(よしき)由樹(ゆき)。 同じ「樹」の字が入ってたし、よく読み間違えられる上に字面だけだと性別まで間違えられる、という点でも良く似ていた。 やめろというのに、人のことを「ミキちゃん」呼ばわりする。おそらく彼女の中で、僕は女友達と大差ないのだろう。 いっそ清々しいほどで、だから社会人になっても関係が続いているのかもしれない。 「ねー、素朴な疑問なんだけど」 「なに?」 「ミキちゃんっていっつも、『ミキちゃんを抱きたい』って人を、返り討ちにしてるわけでしょ?逆に、『抱いてください』って人は、今までいなかったの?」 .
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