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「そんな露骨に言うやつ居ねぇよ」
「えー、そうなの？」
固いと見られがちな雰囲気のせいか、簡単には声をかけられない。
声をかけてくるとしたら、変な自信家ばかりだ。人のことを、自分の思い通りにできると思っている。腹立たしいから相手の望まない性行為をしてやる。
それだけだ。
女なら、突っ込まずに終わりの方が効果的。
男なら、突っ込んでやった方がダメージ大きいから効率的。
「ならミキちゃん、好きな人と体合わせたこと、一度もないのね？」
「......」
そういえば、そうか。
その結論には、初めて思い至った。
「ミキちゃん、かわいそう」
「うるせーよ」
目の前の卵焼きを、由樹の口に突っ込んだ。
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