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その世界は滅びかけていた。
初めは魔物。最高神の怠慢で増えた魔物が人を駆逐する勢いであった。
地上に直接手出し出来ない最高神は、他の世界より一人の少年を拉致し魔物の駆逐を依頼した。
少年は魔物を減らし、魔王軍に大ダメージを与える事に成功する。
しかし、魔王は操られていただけであった。神を憎み数々の世界で神を殺していた組織によって。
少年は刺客を倒し続け、戦意を削ってくる強敵(笑)をも退け世界を救う。
そんな彼に宿っていた魂が世界を滅ぼそうとしたのは皮肉だった。
地球で理不尽な死を迎えた魂の集合体が世界を怨み、滅ぼす力を手にいれた。
その魂も少年と共に眠りにつき、癒され消滅する時を待っている。
三度救われた世界に、その後脅威となる物は訪れなかった。
魔物の数は次第に減っていき、魔族は出版事業を通じて人間と交流。
混血が進んでいき、いつしか魔族という言葉すら無くなっていた。
魔物も減り続け、その姿を消してしまう。
人の暮らしも変わっていった。
神や天使からもたらされた異世界の資料を基にその文明を模倣した。
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