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「何故、私を護衛なんかに? いくら、前に護衛をしていたとはいえ、今は奴隷で「お前、ただ没落貴族から奴隷に落ちた訳じゃないだろ。指のとこ、トリガーのあとがついてる。日常的に銃を触ってた証拠だし、それで奴隷になりやすい法に守られない職業っていったら暗殺者ぐらいしかないからな。」
「……一国の皇子ともなれば、頭の回転も随分と速いんですね。皇子の言う通りですよ。家が没落したあと、何年かは暗殺者をやってました。奴隷商に追われていたのでまともな職に就けなかったんです。」
ヒュラは諦めたかのようにつらつらと自分の正体について語りだす。おおよそ、予測していた通りであった。
ヒュラは元貴族で家が没落したあとは暗殺者をやっていた。3ヶ月ほど前に奴隷商に捕まり、奴隷商の船がこの国の港に一時的に停泊している際に逃げ出したが、間違って宮殿に入り、兵士に捕まってしまった、と、いう感じでこうなったらしい。
いつのまにか話し始めてから一時間以上がたっていた。
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