彼女は。

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彼女は。

 生華は、困っていた。  とても、困っていた。  没落企業の社長さんの後に選んだ人は、ナルシストなホストだった。    はやってる店のNo.2。  No.1からもメールは来ていたが、わざとNo.2を選んだ。嫉妬した1が2から生華を奪おうとするのを楽しみにしてたのだ。  それなのに。なぜか。なぜこうなっているのか不明だが、No.1とNo.2と生華の3人でラブホテルに来ていた。  正確に言うと、なぜこうなっているのか経緯はわかっている。  だが、意味がわからない。 「生華さん。ねえ、どうして俺を無視して先にあいつに行ったんだ?」  No.1が生華に詰め寄りながら尋ねる。 「あら、わからないの?」  人をバカにしたような、とても可愛らしい顔で笑っている、が、内心は軽く焦ってる。 「オレからも質問だ。どうしてこいつとあんな近づいてベタベタさわってたんだ?オレと付き合うって決めたから今日来たんじゃないのか?」  No.2からも質問だ。 「どうしてって、どうして?」  質問に質問で返す。  ラブホテルのピンクな一室に、無言が漂う。  ここで、生華はなぜこうなったのか思い返す。  まず、3日前、No.2にメールを返して寝た。  2日前、お店で待ち合わせということだったので客になって店のなかに入った。
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