幕間 ロンとフェイ

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幕間 ロンとフェイ

「フェイ、正直に話せ。」 「何が?」 「あの少年を連れてきた本当の意味だ。」 ここはヴィクトリア商会の地下。 さっきまで、クロームがロンと手合わせをしていたが今はロンとフェイの2人だけだ。 部屋のすみで壁に寄りかかって、自分達の武器の手入れをしている。 「だから、チョロチョロされるよりも俺達が監視をすれば安全でしょ。オレ達のことが国にバレれば、イーゼス様やおじょーがヤバいからね。」 「それもあるだろう。」 フェイの言っていることは理解できる。 一応セイント王国の貴族であるが、あくまでもヴィクトリア家は商人貴族。 商売から成り上がりで称号をもらった元平民である。 セイント王国の貴族は商人貴族は金持ちであるが領を守る軍事力つまり兵士の力が弱く、逆に騎士貴族は大金持ちはいないが兵士の力が強いと言うのが暗黙の了解。 つまり、ヴィクトリア領みたいに金持ちで軍事力が強いというのは、独立をするのではないかとか謀反を起こすのではないかと、疑惑をもらうのだ。 しかも、セイント王国の騎士ではなくバエイやロン、フェイといった国外の者。
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