幕間 ロンとフェイ

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ヴィクトリア領を陥れたい者に知れたら、他国に通じているとかの理由で追放など出来るのだ。 だから今までヴィクトリア家とは名乗らずやって来た。 「しかし、それだけの理由であれば関わらないようにすればいいはずだ。監視だって遠くからでも可能だろ。いくらサジタリアがお嬢様に好意をもっているからって・・・。」 「ねぇ、ロン。」 「なんだ。」 「討伐の時にいた女の子ってどう思う?」 「どうって・・・何とも思わないが。」 「オレは恐ろしいと思ったよ。」 「恐ろしいって・・・。」 フェイらしくない言い方だとロンは思った。 自分もそうだがフェイは普段相手に対して恐ろしいとは言わない。 強敵に出会ったりしても「大変だ。」「難しいねぇ。」「強そうだ。」と笑いながら言うだけだ。 それなのにフェイは「恐ろしい。」と言った。 しかも武人でもなく、ただの女の子(ヒロイン)にだ。 「私からしたら普通の女だと思うが、何が恐ろしいのだ?」 「力とかじゃなくて、あの女の言動が恐ろしい。」 「言動?」
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