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愛を止められない
タクシ―を降りると大雪が降っている。
香島はマリアを自宅リビングのソファに座らせ、急いで暖房のスイッチを入れた。
「部屋が暖まるまで、これにくるまっていて」
香島はマリアの体に毛布を掛けた。
「シャンパンにしますか?それもとカフェオレ?」
「シャンパンを少しいただこうかしら」
香島はシャンパンをマリアに渡した。
「ドンペリね」
一口飲んでマリアは当てた。
香島はマリアの隣に腰掛けた。
「カクテルバ―での、マリアさんの、さっきの質問の答え」
香島はそう言って、真顔でマリアを見つめた。
マリアはシャンパングラスをテ―ブルに置いた。
「早く言って」
香島は、マリアの小さな顎を優しく上に上げ、唇を奪った。
香島はキスを止めなかった。
マリアが香島の体に両腕を回してきた。
長いキスか続いた。
どのくらいキスしていたか判らない。
「これが答えです」
香島はそう囁いた。
マリアは何も言わなかった。
ただ、見つめるだけ。
香島はマリアを抱き締めた。小さなマリアはすっぽりと香島の腕の中に隠れてしまう。
彼はしばらくそうしていた。
ベッドに誘うと、マリアが華奢過ぎて、壊れてしまいそうな気がしたから。
「香島さん、私を抱いて」
香島の腕の中でマリアは言った。
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