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4月になって、札幌は雪溶けの季節。でも、雪も降っている。
香島は自宅アトリエにマリアを呼んだ。
マリアは高田の援助が無くなり、手切れに貰った高級マンションを売却して、普通の新築マンションに住み替えをしたばかり。
オ―ダ―メイドのブティックも、援助が無くなり閉店。
若い子向けのブティック開店の準備に忙しい日々を送っていた。
香島も、個展の準備が完了し、明後日から3週間ニュ―ヨ―ク滞在である。
3週間離れてしまう前に、香島はしておきたい事があった。
荷物だらけの雑然としたアトリエで、
「マリアさん、ム―ドがなくてごめんなさい」
香島は小箱をマリアに渡した。
マリアは赤いリボンを外して、小箱を開けた。
大粒のダイヤモンドの指輪
マリアは香島に抱きついた。
「結婚して下さい」と香島はプロポ―ズした。
「いいの?私で?」
「貴女は、僕にはもったいない」
香島は指輪をマリアの左手薬指にはめた。
「ピッタリだわ」
二人は長いキスを交わした。
香島は囁いた。
「ベッドへ行こう」
完(ありがとうございました(^o^)v)
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