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クリムト「ソニア・クニップスの肖像」
グスタフ・クリムト(1862年7月14日~1918年2月6日)は、世紀末ウィーンを代表する帝政オーストリアの画家です。
クリムトは、写実的でありながらきらびやかな絵を多く書きました。ファッションデザイナーでもあり、肖像画も多く描きました。
本物が六頭身だったら九頭身に。さらに、美人度を50%増しに描いて、しかも表情もリアルで、大変似せて描く名手です。
1898年に描かれた本作のモデルになったのは、ソニア・クニップスという、クリムトのパトロンであった裕福なユダヤ人実業家クニップスの奥さんです。
表情を写実的に描きながらもドレスはふんわりと甘いピンクで、背景は暗く女性を浮き上がらせ、そして右手に持った赤い本が画面をキリッとしめています。
一説に、左上に人の顔が見える、というものがあります。じっとソニアを見つめています。
ソニアはそれに気づいているのか?
左手は椅子のひざ掛けをぎゅっと握りしめて、すぐにでも立ち上がって逃げようとしているようにも見えませんか。顔も緊張感が感じられます。
クリムトがちょっとした仕掛けを施した、ということでしょうか。
しかーし、ウエストが細すぎです。
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