96人が本棚に入れています
本棚に追加
ウォーターハウス「オデュッセウスに杯を差し出すキルケー」
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(1849年4月6日 - 1917年2月10日)は、イギリスの画家で、主に神話や文学作品に登場する女性を題材にすることで知られています。
1891年に描かれた本作は、ホメーロス(紀元前8世紀末の吟遊詩人)による古代ギリシアの叙事詩『オデュッセイア』の一場面を描いたものです。
この絵に描かれているのは、ギリシア神話に登場する魔女キルケーです。
キルケーの住むアイアイエー島にたどり着いた、オデュッセウスの先発隊の部下たちは、キルケーの差し出す酒を飲むと、左手に持つ杖で豚に変えられてしまいます。
絵の右下に豚が描かれています。
部下を助けに行ったオデュッセウスは、ヘルメースのくれた薬草のおかげで、魔法にかかりません。彼の姿が、鏡に映っています。
キルケーは魔法が効かない相手を恐れ、部下たちを元の姿に戻します。しかし、オデュッセウスはキルケーの魅力にとりつかれ、1年間キルケーの恋人になりました。
やがて帰らなければというオデュッセウス。帰り道には、セイレーンの水底へと引きずり込む魔女たちの話があります。
行きにはセイレーン海域を通らなかったのですね。うむ?
最初のコメントを投稿しよう!