96人が本棚に入れています
本棚に追加
デュラン「喜び楽しむ人々」
エミール・オーギュスト・カロリュス・デュラン(1838年7月4日~1917年2月18日)は、フランスの画家。ローマのフランス・アカデミー館長を務めました。
デュランは、写実的で精密な肖像画を得意としています。
彼はイタリアやスペインの伝統的なリアリズムに強く惹かれ、当地に滞在して勉強をしていた成果でしょう。
1862年から1866年までの間、イタリアに滞在したデュランは、ベラスケスに傾倒していた時期もありました。
1869年にパリにもどったデュランは、肖像画家として大成し、瞬く間に人気画家となります。
彼の描く肖像画は、上品で裕福に見えると評判を呼びました。
1870年に描かれた『喜び楽しむ人々』。
テーブルの上には、緑の鳥がいます。そして、左の女性が折り紙を手にしています。そして赤ちゃんの帽子の赤いリボンに、中央の女性の黄色の花。
写真のようでもありますが、これらの色の配置が見事で、絵を浮かびあがらせます。
「お嬢ちゃん、これは鳥さんだよ」
「だー、だー、だー」
「さあ、緑と白、どっちが本物かな?」
「だー、だー、だー」
真剣に聞かれても、赤ちゃんにはわかりません。よだれまみれです。
最初のコメントを投稿しよう!