モンシオ「ディオゲネスを訪ねるアレキサンダー大王」

1/1
前へ
/363ページ
次へ

モンシオ「ディオゲネスを訪ねるアレキサンダー大王」

1818年に描かれた、アンドレ・モンシオの『ディオゲネスを訪ねるアレキサンダー大王』です。 ディオゲネス(紀元前412年?~紀元前323年)は古代ギリシアの哲学者。ソクラテスの孫弟子に当たります。 身なりに構わず人の目を気にしないので、「犬のようだ」とも言われました。 とにかく変な人。 「神の神託を受けた!」と贋金を作り追放されたり、プラトンが「人間とは二本足で毛のない動物である」と言うと、鶏の羽をむしり「これが人間か」と言いました。 しかしディオゲネスの思想は『「徳」が人生の目的であり、欲望から解放されて自足すること、動じない心を持つことが重要だ』です。 人々は、逸話とともに彼の哲学を愛したのです。 この絵は紀元前336年、アレキサンダー大王がコリントスに将軍として訪れたとき、ディオゲネスが挨拶に来なかったので、大王の方から会いに行った場面です。 大王がディオゲネスに「なにか希望はありますか」と聞くと、なんとディオゲネスは「そこに立っていると陽を遮るので、どいてください」と言ったそうです。 自由すぎる。 a09f1668-4ad0-4f91-8a33-11bbb417e20c 帰り道、アレクサンダー大王は「私もディオゲネスになりたい」と言ったそうです。 image=510277196.jpg
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!

96人が本棚に入れています
本棚に追加