第14話 雨は何時か止む

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━━━━━ 時刻不明 ???? ~時雨side~ サァァァ... 時雨「...違う...違うんだ......」 雨がうずくまって頭を抱える僕の背を打つ。 逃げたかった......夜更けに見た夢の惨状を思い出したく無かった......でも...思い出してしまった...... ...燃える海......敵味方の艤装の残骸......沈んでいく皆...... ───影政【命を失う危険性の高い者を、俺は戦力として断じて認めん。】 脳裏に提督の冷たい声が再生される。 ...提督の言いたい事は理解出来ていた。でも......僕には戦力外通告の様に聞こえた。 パシャッ... ??「おやおや...戦力外通告を出されちゃったね。弱い時雨()。」 時雨「っ!?」バッ 僕の背後に足音と嘲る声が聞こえ、僕は涙に濡れた顔で振り向く。 時雨【?】「言っただろう?僕に全てを委ねたらいいって。」 そこには、僕のとよく似た艤装を装備した、僕とそっくりな白い髪型、蒼白い眼光、額から生えた二本の黒い角、全身の白い肌......『深海棲艦』みたいな姿の僕にそっくりな誰かが居た。
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