46人が本棚に入れています
本棚に追加
時雨「......僕への...謝罪の......言葉...この布に包まれたものは...後で見る、よ...」
僕は喉から絞り出す様な声でそう答え、紙を畳んで布の結び目に挟み込んだ。
大志「そうか......珍しいな、総長がキレるなんて...」
大志さんがそう呟く。
時雨「......どういう...事...?」
その呟きが気になって尋ねてみる。
大志「...総長がキレた姿を見たのは隊の中でも二、三人位しか居ない。
...そいつ等の話じゃ、『兎に角生きた心地がしなかった』らしい。
瑞鶴や長門から聞いた話だと......総長はキレると冷徹になるタイプっぽいな。」
時雨「.........」
大志さんの言葉には確かに思い当たるものがあった。
大志「......キレた後に謝る辺り、やっぱし総長は他人思いなんだよなぁ......だが考えや気持ちを溜め込んでるっぽいし...もっと俺らを頼ってくれてもなぁ......ブツブツ」スタスタ...
大志さんはそう呟きながら机に戻っていった。
時雨「......はぁ...」スッ...
僕は軽くため息をついてベッドに横になった。
時雨(......提督は考えや気持ちを溜め込む性格...紙の内容も誰か他人に明かしたくない感じだった......)
天井を見ながら紙の内容を思い返した。......考えても提督の意図が掴めない。
最初のコメントを投稿しよう!