第14話 雨は何時か止む

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...コンコン 大志「...ん?開いてるぞ~。」 ふと、ノックの音が聞こえて大志さんがドアに向かってそう言った。 カチャ... 白露「時雨のお昼、持ってきたわ。」 矢矧「食堂は閉まってたのだけど...鳳翔さんに事情を話して有り合わせのもので作ってもらったわ。」 入ってきたのは、白露姉さん、矢矧さん、村雨、夕立だった。 白露姉さんはお盆を持っている。 <...グーギュルル... 時雨「......///」 お盆に乗った湯気の立つ料理を見るとまたお腹が鳴って、僕は俯いて赤らめた顔を隠した。 大志「ちょっと待て。テーブル引くから...」ゴトゴト... 大志さんがベッドにやって来て、柵の上に横長の板を渡した。 白露「はい、時雨。卵粥とお味噌汁、漬物よ。」スッ... 村雨「後、お茶よ。」スッ... その渡したテーブルの上に白露姉さんがお盆を置き、村雨が自販機で買ってきたらしいペットボトルのお茶を置いた。 時雨「ありがとう...姉さん、村雨...」 僕はそう言ってお茶のキャップを開け、お茶を飲んだ。 渇いた喉を苦味のある温かい液体が通っていく。 時雨「...っはぁ......いただきます。」スッ... ペットボトルを置き、そう言ってレンゲを手に取り、卵粥を一口食べた。 時雨「...美味しい...やっぱり鳳翔さんはすごいや...」 僕はそう呟き、更に一口食べた。
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