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白露「瑞鶴さん、何で傘を...?」
瑞鶴「多分一雨来るわ!兎に角急ぐわよ!」タッ...
瑞鶴さんがそう言って駆け出した。
白露「.........」
立ち止まって空を見上げると、真っ暗な空に霞んだ月明かりが見えたけど、星は見えない。...確かに雲が夜空を覆い始めていた。
<姉さん!!
<早く早く!!
白露「っ!!今行くわ!!」タッタッ...
村雨と夕立の催促する声が聞こえ、私は駆け出した......
━━━━━ 〇一五八 母港
~時雨side~
スタスタ...
霞んだ月明かりが電灯と一緒に母港を照らしている。
時雨「.........」スッ...
僕は立ち止まって左手に握っていた小刀を見た。
黒い鞘に雨と雨雲から覗く太陽が描かれている。柄には揺れるススキ。
秋に降る通り雨...『時雨』をイメージした絵だと僕には思えた。
時雨「......行かなきゃ。」スタスタ...
僕は歩き出し、提督の姿を探す。
スタスタ......
時雨「...!居た...!」タッタッ...
ふと、母港に佇む白い人影を見つけて僕は駆け出した。
タッタッ......
影政「......来たか。」
そこには、刀を携えて海を見ていた提督が居た。
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