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~瑞鶴side~
タッタッタッタッ...
大志「......!!居た!!」
私達の先頭を走る大志さんが声をあげて前を指差す。
...ギィン...ギャリ...ガッ!
白露「......っ!?」
村雨「戦ってる...!?」
夕立「一足遅かったっぽい...!?」
瑞鶴「そんな...!?」
私達が見たのは、【黒鬼】を発動して刀を振るう提督さんと、蒼白い眼光を光らせて小刀を振るう時雨の姿だった。
影政【黒鬼】「っはぁ!!」ビュウッ!
時雨「ガァァァァ!!」ガギィ!...グググ...
時雨が提督さんの斬撃を受け止め、鍔迫り合いになる。
白露「何で提督と時雨が...止めないと...!」タッ...
白露が二人の所に駆け寄ろうとする。
...ガッ!
大志「白露、やめろ!時雨は『獣』を解放してる!今近付いたら殺られるぞ!!」
大志さんが白露の肩を掴んでそう言った。
白露「でも...!」
大志「恐らく総長に何か考えがある!!総長が理由も無く身内と戦う筈が無い!!
...悔しいが、見ているしかない...!」
大志さんは白露の肩を掴んだままそう言った。
白露「...っ...!」
白露は悔しそうに俯いた。村雨と夕立も同じ様に俯いている。
...ポツ...
瑞鶴「......!」
ふと、頬に何かが当たって私は空を見上げた。
ポツ...ポツポツ......サァァァ...
月は雨雲に隠れてしまっていて、雨が見上げる私の顔を打ち始めた。
白露「雨が...!」
村雨「時雨姉さん...」
夕立「お姉ちゃん......」
時雨「ガァァッ!!」ビュウッ!
影政【黒鬼】「ふっ...!」ガギィ!...ビュウッ!
私達は持って来た傘を差すのも忘れ、雨に打たれながら提督さんと時雨の戦いを見ていた......
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