第14話 雨は何時か止む

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~影政side~ ガギィン! 影政【黒鬼・改】「っ...!!」ザザッ! 時雨【深海・戦】「っ...!!」ザザッ! 刀と小刀がぶつかり合い、力が反発し合って俺と時雨はほぼ同じ距離を突きとばされた。 気が付けば雨が止んでいて、東の空が朝焼けに染まりつつあった。 影政【黒鬼・改】「時雨...お前の『意思』......心から尊敬する。 ...この一撃で決める。改めて、お前の決意を確かめたい。」チャキ...! 俺はそう言って刀を納め、抜刀の構えを取った。 時雨【深海・戦】「提督......僕もこの一撃に賭けるよ。 提督に...もう一人の『時雨()』に『意思』を...『決意』を示す...!」スッ... 時雨はそう言って小刀を逆手に真正面に構える。 ...ザァァァ... 二人「「.........」」 沈黙に波の打ち付ける音が満ちる。 ...ダンッ! 同時に機を捉え、アスファルトを蹴り出す。 時雨【深海・戦】「......っ!」ビュウッ! 先制したのは時雨。小刀を俺の喉元目掛けて振り薙ぐ。 ...ヒュウッ... だが、俺は一瞬スピードを緩めて斬撃を紙一重で避けた。小刀が喉元を通り過ぎる。 時雨【深海・戦】「っ...!?」 時雨の目が驚きに見開かれるのを見た。 影政【黒鬼・改】「......抜刀壱之技(ばっとういちのわざ)...... ...『雨切鏡刃(アメギリキョウジン)』。」 ドゴォ! 瞬間、俺は時雨の身体に峰打ちを幾発も入れて時雨の背後に立った......
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