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神崎「すまんかったの...して、準備は出来ておるな?」
秋月「はい!艤装、弾薬、燃料...必要なものは全て搬入済みです!」
神崎の問いに秋月が威勢よく答えた。
神崎「よし、よし......いよいよ抜錨じゃの。影政よ、期待しとるぞ?
儂の手回しで『大湊』の娘達を異動先に連れていける様にしてやったんじゃ。それに報いてくれい。」
影政「四人に限定されたのは辛かったですがね......異動した以上、そちらでも全身全霊励みます。」
『影政』と呼ばれた若い提督が神崎の言葉にそう答えた。
神崎「無茶を言うでない。『大湊』は北方の田舎泊地だが北方の前線なんじゃ。全員引き抜かれたら困るわい。」
神崎は苦々しい顔をしながらそう言った。
影政「分かっていますよ。......っと、そろそろ抜錨ですね。四人共、忘れ物とか無いな?」
影政は左手首の腕時計をから目を離して四人に尋ねる。
瑞鶴「大丈夫よ。何度も確認したし。」
鳥海「私も大丈夫です。」
電「わ、私も大丈夫なのです!」
秋月「秋月も忘れ物はありません!」
影政「そうか。......では総督、行ってきます。」
影政は姿勢を正して神崎に向いた。
神崎「うむ。『連中』も引越しの準備が終わったらすぐ来るじゃろう。宿舎の掃除も頼むぞ?埃が溜まっとるだろうしのぉ。」
影政「分かりました。では......」
影政が直立不動になると、瑞鶴達四人の艦娘もそれに倣う。
影政「『牙門 影政』、及び『瑞鶴』以下四名!これより『トラック諸島泊地』へ抜錨します!」
影政がそう言って敬礼すると、四人も即座に敬礼した。
神崎「頼んだぞ、我が教え子よ。」
大淀「向こうの私にもよろしく伝えて下さいね。」
神崎と大淀も敬礼を返してそう言った━━━
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