花火

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花火

9ff783e6-67d1-4575-8948-f4672d118331 花が咲いた空の下 ふたり どちらともなく寄り添って 水に浮かぶ光が あなたの横髪をそっと照らす 目が合うと その頬を赤色が薄っすらと染めて すぐに逸らして その瞳は遠くを見る 触れた手のひらが熱を帯びる 電車に揺られていても はっと目を覚ます朝も 花の咲く音が まだ耳に残って消えない 人が交わって流れゆく 甘い香りがふんわり漂う あの夏が もうずっとこの心の隅に住み着いている 花は咲いてもすぐに儚く散るのに あの日の空は何も変わらずに いつだってわたしを見ているから 陽の照らす街に闇が落ちて 小さな光が道を照らすとき 花は咲く 星の舞うの夜空に あの日と同じ 夏の音を立てて
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