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完全に閉ざされている扉に向かって一人の男子生徒が走り出した。
「愚かな行動は慎むように。」
倉庫の高い天井に吊る下がるミラーボールが天井を移動して走り出した男子生徒を追いかける。扉を拳で叩く男子生徒の真上に停止するとミラーボールから落下していく幾つもの光が見えた。
「グェッ」
瞬殺だ。悲鳴を上げる間もなくドスドスと刺さる音と最期に漏れた声。フロアにいる高校生達が悲鳴を上げた。
「静かに。逃げれば、その場で終わる。さあ、最後の一人を目指して頑張ってくれ。死にたくなければ自分が最後の一人になればいい。」
そうか、最後の一人になればいいんだと、顔つきが変わっていく。恐怖に取り憑かれた愚かな高校生達の行く末は既に決まっているのだ。
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