新年ですけど魔女だって悩みます

7/7
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
誰のものでもない魔女でいたいと思いながらも、彼が好むものが気になる。 「ねぇ、レナ。殿下の好きな色って何色かな」 次会うときは、その色の物を身に付けてみようか。 怒らせてしまったお詫びになるだろうか。 そしてごめんなさいと、言添えたほうがいいのだろうか。 「情報収集行ってきます!」 再び勢いよく部屋を出たレナに私は苦笑した。 新年早々、魔女を悩ませるなんて。 やっぱりまた意地悪しちゃおうかな。 殿下の困り顔、意外と可愛いかったし。 ………どうやら私、素直で可愛い魔女には、まだまだ当分なれそうにない。 〈end〉
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!