10人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
誰のものでもない魔女でいたいと思いながらも、彼が好むものが気になる。
「ねぇ、レナ。殿下の好きな色って何色かな」
次会うときは、その色の物を身に付けてみようか。
怒らせてしまったお詫びになるだろうか。
そしてごめんなさいと、言添えたほうがいいのだろうか。
「情報収集行ってきます!」
再び勢いよく部屋を出たレナに私は苦笑した。
新年早々、魔女を悩ませるなんて。
やっぱりまた意地悪しちゃおうかな。
殿下の困り顔、意外と可愛いかったし。
………どうやら私、素直で可愛い魔女には、まだまだ当分なれそうにない。
〈end〉
最初のコメントを投稿しよう!