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どっちかが先に出世したり、良い成績を取ればお母さんが荒れる世界です。だから、お父さん同士・子供同士は、結果の報告をしないように努めました。だけど、辞令・通知表をごまかすことはできません。悪い結果を取ったというより、あっちと比べられるのが嫌で結果の話題になるとその場を離れるのでした。ココとニコは、視野の狭いお母さんの悲鳴を無視して遊ぶのです。
ココとニコは、お母さんの勧めで書道教室に入ります。最初はぎこちない書体しか書けませんが、少しずつ上手くなっていきます。2人の書いた書が出展されるようになっていきます。銀行の壁や公民館・市民ホールの廊下など人目につく所に作品が貼られるのです。そうやって少しずつ有名人になっていきます。
学校の書き初めでは、金賞を取ったり書道展に出展されたりします。年を追うごとに書が顔写真付きで新聞に載ってきます。
学校の成績をこれでごまかせるようになったココとニコの母親たちは鼻が高くなります。しかし、どこの世界にもボスママがいるものです。
2人よりももっと視野の狭いボスママに目を付けられないよう「うちの子は頭が悪いから~~」と自分がイジメられないように、上手にすり抜けました。いやはや、団地に住むと、こんなに気を使うことが多いので、面倒なものです。
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