六年生の責任

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六年生の責任

ココとニコは小学生六年生になりました。集団登校の班長と副班長として、団地内の小学生と共に登校します。学校内では、いろんな行事のリーダーを引き受けることになっています。下級生のクラスへ行ってダンスの指導をしたり、クラブの部長を務めたり、運動会の応援団長や各委員会の委員長に就任したりとクラスの子は何かしらの役を引き受けています。この二人もリーダーを引き受けることになりました。半年ですが、給食委員会と保健委員会に参加することになりました。 授業のレベルが上がったのもそうですが、下級生の面倒も見なければならない立場に置かれます。好き嫌いはともかく、それをしなければならない立場にあります。困ったことがあれば、お母さんに相談するのです。 それぞれの委員会では、放課後でも活動することがちょくちょくあるので、書道教室へ習いに行く時間を変更せざる得ないのです。今までは、上級生がしていたから習いに行く時間がありました。今年度は、放課後を全てそれに使うことができません。そこは教室の先生に相談して、学校の予定が入ったら、お母さんから先生へ連絡するようにしてもらいます。 現状調査、レポート作成、広報、発表会とこの半年で行われるのです。その後は、五年生が引き継ぐことになっています。去年はたまたま抽選で外れたからその役が回って来なかったのです。 給食委員会では、好きなメニューと嫌いなメニューのアンケートを取ります。何を完食して、残飯になりやすいメニューは何か調査するのです。そして、給食で出して欲しいメニューは何か調理関係者に提案するのが目的でした。それで、半年という期間を設けているのです。 保健委員会も、何で学校を欠席するかアンケートを実施します。病気やケガの種類を設問に設けてあります。どの季節に発生しやすい症状は何か、どんな時にケガするかを調べ、その対策を講じることが目的です。それをとことん追求するには専門知識が必要なので、小学生では無理な所が出ると保健の先生と相談します。 二人とも回収したアンケート用紙を集計し、それをグラフ化して作成したレポートを全校生徒の前で発表する役を任されたのです。 今までみたいに定期的に書道教室へ通う時間がなくなりましたが、代わりにその活動を通して得られた知識と経験は何よりも代えがたいものとなりました。
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